「日向坂４６」ライブ 経済効果２９億円余 宮崎大学など試算
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20241018/5060019557.html

先月、宮崎市で２日間に渡り開催された人気アイドルグループ「日向坂４６」のライブの経済効果が２９億円余りにのぼることが宮崎大学などの試算でわかりました。
推計の方法が違うため単純な比較はできないもののこの経済効果は、去年、同じ場所で９日間行われた野球の日本代表の強化合宿を上回る結果となっています。

先月、２日間にわたって県総合運動公園で開かれた「日向坂４６」の野外ライブ「ひなたフェス２０２４」には、全国各地から「おひさま」と呼ばれるファン、およそ４万人が詰めかけました。

宮崎大学地域資源創成学部の土屋有准教授と主催者は、訪れたファンに宿泊した日数やライブ以外で県内で訪れた場所などについてインターネットでのアンケートを行いました。

回答した７８１９人の消費や観光について試算した結果、今回のライブの経済効果は２９億１０００万円ほどに上ると見られるということです。

宿泊の日数では、ライブの開催期間と同じ「２泊」が最も多く３６パーセント余り次いで「１泊」がおよそ２９パーセント「３泊」もおよそ２６パーセントとなっていて「４泊以上」の長期滞在もおよそ１０パーセントに上っています。

また、このうちおよそ６０パーセントが高千穂町など宮崎市以外の市町村も観光で訪れたり滞在していて、さらに宮崎県を初めて訪れた人も６０パーセント以上となっていることから土屋准教授らは、新たな観光客層の開拓につながることが期待できると分析しています。

試算を行った土屋有准教授は、「宮崎市のホテルのキャパシティが少ないことや交通の便などの課題はあったが、逆にそれが開催地の宮崎市だけでなく、県内のほかの場所を回遊することにつながった。珍しいケースで、“フェス観光”の新たな形を生んだといえる」と話しています。

野外ライブの会場となったサンマリンスタジアム宮崎では、去年２月にも野球の日本代表がＷＢＣ＝ワールド・ベースボール・クラシックに向けて９日間の強化合宿を行いました。

県によりますと、当時、合宿を目当てに１８万人余りが訪れ、宿泊や飲食などに伴う経済効果は推計で２１億９６００万円に上ったということです。