767: 2020/03/07(土) 13:58:47.37 ID:NfNkHjXV0
“あいたっ”
その瞬間、冷えた指先に痛みが走った。
恐る恐る見てみると、皮がめくれ上がって血が滲んでいる。
上着のファスナーに引っ掛けたみたいだ。ぷっくりと膨らむ赤、ちょっと目に涙が浮かんだ。
あーあ、またやっちゃったなあ、怒られちゃうかな。ちらりと前を歩いている友達を見る。
別に大きな声を出したわけでもないのに、その友達はふと振り返って、”どした”と目を丸くする。
“あ…なんか、ささくれ…?”
“うん。ささくれ。できた?”
“めくれ、”
わたしの友達は、きっとこの人ひとり。たどたどしいわたしの言葉に、いつも通り、ゆっくり耳を傾けてくれる。
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Source: SKE48まとめろぐっ!