前回は、科学が発達してきて、ごく一部の専門家しか、ある科学理論の当否を判断できなくなった現代社会では、少なからぬ人がSNSというおもちゃを駆使して、その感性はだんだん中世の迷信社会に近づいていると述べたが、中・近世の迷信と現代社会のオカルトは、エビデンスも再現可能性もないという点では同じだが、社会的な存在様式が異なるのだ。
中・近世の迷信は、信じるか信じないかはともかくとして、地域社会のほぼ全員に共有されていた言説であり、長い伝承性を持つが、現代のオカルトの多くは、SNS上で、一部の人たちに一瞬で広がり、線香花火のように消えていくことが多い。
中・近世の迷信には科学的エビデンスという概念はもちろん存在しないが、現代のオカルトは、科学的なエビデンスらしきものやごく常識的な主張が言説の一部に含まれていることが多く、なんとなく正しそうに見えるように装っているので、論理的思考力がない人が騙され易くできている。
これは、現代版オカルトに見られるデマの特徴で、このメルマガではコオロギ食バッシングと、新型コロナワクチン接種に対するバッシングについて、いくつかの事例を紹介したい。コオロギを食って死んだ人はいないが(日本では聞かないが、外国では、甲殻類アレルギーの人で、コオロギを食って死んだ人がいるかもしれない)、新型コロナのワクチンを打って死んだ人がいるという違いはあるが、デマの構造は良く似ている。
(続きは以下より)
https://www.mag2.com/p/news/574728/amp
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Source: 地下帝国-AKB48まとめ